私立高校は転勤はありませんが、退職によって学校を去る人もいれば、高校の教職員として新たに採用される人もいます。この時期にいつも思い出すのが、漢詩の一節です。「年年歳歳花あい似たり、歳歳年年人同じからず。」というものです。別れることは辛いですが、一方で、新たな出会いがあるわけです。人生も出会いと別れの連続です。「さよならだけが人生だ」と言った作家がいましたっけ。しかし、物事には、両面があるわけでして、プラス面もあれば、マイナス面もあります。人の出入りによって、組織なり、なんなりにはダイナミズムが生まれます。当然、去っていった人のDNAというものは残ります。それが伝統になるわけです。そこに新任者の新たな息吹が加わるわけです。両者が相互相乗効果を生み出して組織は向上していきます。私も何年後かに退職して本校の良い肥やしになれれば、嬉しいと思っています。