校長ブログ

虚しく往きて実ちて帰る

804年 弘法大師は唐に留学、805年5月 恵果和尚と出会い、密教の伝授開始、同年8月 密教の教えをマスター、同年12月 師匠の恵果和尚が亡くなり、大師は弟子の代表者として碑文を起草。たった3か月で密教をマスターし、たった7か月で恵果の弟子の代表となる実力と信頼を得ていました。謂わば、ハーバード大学に留学し、たった1年で、首席で卒業してしまうようなものです。まさにお大師さんは天才です。20年の留学期間を課せられながらも、たった2年で、密教をマスターし、806年に帰国します。日本に戻られたらお大師さんが、おっしゃった言葉が「虚しく往きて実ちて帰る。」です。つまり、「唐に行く前は何も知らず、虚しい状態であったが、いまでは唐で多くのことを学び、充実した状態で日本に戻って来た。」という意味です。生徒諸君も、御大師様のこの精神を具現化するために高野山で精進しています。

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